2014年8月8日金曜日

逮捕歴表示差し止め棄却 ヤフー「主張認められた」 京都地裁

 インターネット検索サイト「ヤフージャパン」を相手取り、京都市の男性が過去の逮捕歴の表示の差し止めなどを求めた訴訟で、京都地裁の栂村明剛(つがむら・あきよし)裁判長は「名誉毀損(きそん)にはあたらない」として男性の請求を棄却した。代理人弁護士から、電話で判決の内容を聞いた男性は、ほとんどしゃべらず、がっかりした様子だったという。

  一方、ヤフー側は「いかなる場合でも削除をしないことが正しいとは考えていない」としたうえで、「今回は当社の主張が認められたと理解している」と判決を評価した。

 判決で栂村裁判長は「ヤフーは男性の名前が掲載されたサイトなど一部を自動的に示しているだけ」とし、社会的な関心が高く、逮捕から1年半程度しか経過していないことから「公益を図る目的がある」と判断。「名誉毀損などの不法行為は成立しない」と結論づけた。

 これに対し、男性の弁護人は判決後、「インターネットの特異性を考慮していない。残念な判決」とし「隣の人が自分の名前を検索しただけで逮捕歴が知られてしまうという公共性は必要あるのか」と反論。「更生の機会を企業が奪っており、地裁の判決はそれを追認した。弁護人としては絶対に控訴したい」と批判した。

参照:産経新聞

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