「うれしいの一言です。やっと胸を張って『子供がいる』といえる」。娘との父子関係を認める最高裁の判決後に取材に応じた北海道の40代男性は、目を潤ませて喜びをかみしめた。
平成22年に離婚した元妻側が、男性と娘が父子関係にないことの確認を求めて起こした北海道の訴訟。DNA型鑑定結果などを理由に、1審旭川家裁に続いて2審札幌高裁も元妻側の請求を認めたが、最高裁は判断を見直した。男性は「血縁で築く親子関係もあると思うが、(親子関係は)愛情と時間の蓄積だ」と強調。娘とは1歳2カ月になるまで一緒に過ごしたが、離婚後は1度も会わせてもらえず「子供が大きくなっていくのに、会えない時間が増えていくことが、一番つらかった」と振り返った。
男性の代理人弁護士は東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「DNA型鑑定で血縁がないと分かったら、親の地位を手放さざるを得ないと多くの人が諦めていた。今後は親の権利は放さないという人が増えてくるのでは」と話した。
一方、元妻側は訴訟で「娘は現在の夫で血縁上の父を父として育っている」と主張。「血のつながった親子で暮らしている現状を、子供のために法的に反映してほしい」と求めていた。元妻側の代理人弁護士は判決を受け「(今回のケースで)子は終生、血縁のない男性との父子関係を強制されることになる」とコメントした。
参照:産経新聞
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