子供の行為が引き起こした結果に対し、親がどこまで責任を取らなければならないのか。元少年の父親は9日、代理人弁護士を通じ、「親のしつけ、教育がなっていないと断じられたことは親子にとってショックだった。主張が認められ安堵(あんど)しています」とコメントを発表した。
両親の代理人の大石武宏弁護士は東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「自転車の子供が危険な運転をしてけがをさせたような場合と、今回の(偶発的)場合が同質に問われていいのか。今後の裁判実務に与える影響は大きい」とこの日の最高裁判決を評価する。
日々子育てに追われる親たちからも歓迎の声が出ている。「予測もできない形で子供が相手にけがをさせてしまう場合がある。そこも親の責任といわれたら、子供を閉じ込めておくしかない」。こう話すのは小4の女児を育てる東京都新宿区の主婦(43)だ。
また、2人の子供の父である横浜市の男性会社員(34)は、日頃から「伸び伸びと育ってほしい」と考えている。それだけに「これまでの考え方が厳しすぎた。当然の判決ではないか」と感じている。
被害者の視点に立つとどうなのか。親の監督責任について、自身の事務所のホームページで解説している三平聡史弁護士は、「一般的なしつけをしていた上で起きた偶発的な事故であれば、親の責任が問われなくなる可能性がある。被害者救済が及ばない部分が出てくる」とみる。今回の判決で被害者救済に新たな課題が生じたかたちだ。
その上で、三平弁護士は、今回の判決の影響でカバーしきれなくなる被害者について、「各種の保険の適用のあり方を考えていく必要があるのではないか」と指摘している。
参照:産経新聞
0 件のコメント:
コメントを投稿