2014年4月7日月曜日

ハズレ馬券、経費じゃない? 4億円申告漏れ、国税指摘 利益に巨額課税、各地で訴訟

■4億円超の申告漏れ、国税が指摘

 競馬で計約78億円の払戻金を受けた北海道の公務員男性(41)が、馬券の購入費計約73億円分を差し引いた約5億7千万円を競馬の所得として申告したところ、札幌国税局から4億円以上の申告漏れを指摘されたことが分かった。はずれ馬券の購入費が経費と認められなかったため。この結果、男性が納めるべき税金の総額は競馬の利益を上回ることになり、これを不服として東京地裁に提訴した。


 日本中央競馬会(JRA)は2002年、大量の馬券をパソコンや携帯電話で手軽に購入できるシステムを導入。男性はこれを利用し、役所が休みの土日はテレビの競馬中継を欠かさず見て、JRAに登録された8千頭の馬の能力や騎手の技術を独自に分析、ネットで年間2千回以上馬券を購入した。課税対象となった05~10年の6年間で、計約72億7千万円の馬券を買って計約78億4千万円の払い戻しを受け、差し引き約5億7千万円の利益を得た。

 男性が競馬の利益を申告しなかったため、札幌国税局は税務調査を実施。これを受け男性は11年、はずれ馬券も経費に算入し、6年間の競馬の所得を約5億7千万円、所得税額を約2億1千万円と申告した。年間を通して損益を合算できる所得税法上の「雑所得」との見解だ。

 これに対し、国税局は所得税の基本通達に従って、競馬の払戻金を「一時所得」と認定。認められる経費は「収入を得るために直接かかった金額」のみで、競馬の利益から差し引けるのは当たり馬券だけと指摘した。

参照:朝日新聞

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