2013年2月19日火曜日

着手金受け取り提訴せず放置 岡山・横領事件の弁護士

 民事訴訟をめぐる巨額横領事件で、岡山弁護士会の弁護士福川律美被告(65)=岡山市東区西大寺松崎、業務上横領罪などで起訴=が交通事故の訴訟を被害者に持ち掛けながら、着手金を受け取ったまま長年放置していたことが18日、関係者への取材で分かった。


 岡山弁護士会には、「福川被告に訴訟の着手金を払ったが、いつまでも裁判が始まらない」といった相談が数件あった。岡山地検も同様被害を把握しており、交通事故・医療過誤訴訟の賠償金や、刑事事件の保釈金とは別の着服手口が明らかになったことで、被害はさらに拡大しそうだ。

 関係者によると、岡山市の男性は2009年10月、交通事故でけがをした母親が加害者に5千万円の損害賠償を求める訴訟を起こすよう福川被告に促され、着手金の内金20万円を支払った。10年12月にも正式な着手金として250万円、11年秋にも切手・印紙代として20万円を渡した。

 男性は、早く提訴するよう再三申し入れたが、福川被告は「書類を精査している」「12年1月に始める」と引き延ばし、3年たっても始まらなかった。一方で11年、加害者側の保険会社から、母親の後遺障害補償金200万円を福川被告の銀行口座に振り込ませ着服したという。

参照:山陽新聞

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