資格を取ったからといって収入が増えるわけではない。というと、
「ああそりゃそうでしょ。○○コーディネーターとか、○△ソムリエなんて、カネになるわけないよね」
と思う方もいるかもしれない。でも、ここで言っている資格はそういう類の資格ではない。
「弁護士」「公認会計士」「税理士」「社労士」等、「高嶺の花」と思われていた資格のことである。『資格を取ると貧乏になります』(佐藤留美・著)では、こうした「一流の資格」取得者たちの窮状をレポートしている。
■弁護士の22%が所得100万以下!?
なかでも、もっとも難しい文系資格の代表格とされている弁護士の実態を見てみよう。
国税庁の調査(2011年)によると、弁護士のうち「所得100万円以下」の低所得者が、登録弁護士の22%にも及んでいる(ここで対象となっている弁護士は、個人事業主で、法律事務所等に所属する者は除く)。
つまり5人に1人が生活保護受給者並みの低所得ということになるのだ。この数字は、2008年は約12%、2009年は約20%と年々増加傾向にある。
ちなみに「弁護士全体」の平均所得は680万円(2009年)。
決して低い金額ではないが、難関試験をくぐり抜けて手に入れる資格のわりにはイマイチ、という印象を持つ人も多いのではないだろうか。
この背景には、弁護士報酬の自由化や司法試験改革によって弁護士数が急増したことが挙げられる。
他の国家資格の実態も似たりよったり。同書によると、器用貧乏ならぬ「資格ビンボー」が、増加する一方なのだという。
参照:Book Cafe 矢来町ぐるり
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