2012年10月4日木曜日

外国人の「駆け込み寺」に…初の公設法律事務所

 日本で暮らす外国人を対象とした公設法律事務所が15日、東京都港区にオープンする。
 弁護士会が支援する都市型の公設事務所は全国に15か所あるが、外国人専門は初めて。日本語が不自由な外国人は法律相談をためらいがちで、在留管理制度が改まったことで、さらに“情報弱者”に陥る恐れもある。開設を支援する東京弁護士会は、「外国人の駆け込み寺」を目指す。

 新事務所は、「東京パブリック法律事務所」の外国人向け相談窓口を一部独立させ、「三田支所」の形で発足する。港区に東京入国管理局があることを考慮した。英語や韓国語などが堪能な弁護士6人が常駐するほか、東京外国語大の協力を得て中国語やポルトガル語など9か国語に対応できる通訳を派遣してもらう。

 外国人登録者は昨年末で約208万人で、多くが首都圏で生活する。東日本大震災などで減少したが、長期的には増加傾向にある。滞在期間が長くなれば、雇用を巡るトラブルや多重債務など様々な問題に巻き込まれやすくなる。日本人と結婚すれば、育児や離婚、相続などで母国との制度の違いに戸惑うことも多い。

 2010年11月に設けられた同事務所の相談窓口には、こうした問題に対する相談が約600件寄せられた。同時に「言葉が通じるか不安で、相談できなかった」などの声もあったという。

参照:読売新聞

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