2013年10月3日木曜日

相次ぐバカ投稿騒動を見てついに「テロバイト」の派遣業者が登場?

アルバイトによるSNS(ツイッターやフェイスブックなど)への“不適切な写真”の投稿が後を絶たない。

今年7月に発覚した「コンビニ冷蔵庫」を皮切りに、飲食店のアルバイトが冷蔵庫に入ったり、寝そべったり、食材で遊んだり、果ては、醤油差しを口に加えたりとやりたい放題。そんなバカ投稿はネットで炎上し、雇い主の企業は対応に追われ、謝罪はもちろん、店舗閉鎖にまで追い込まれているところも出てきている。

まさに“バイトテロ”だ。

そんななか、驚くべき噂が聞こえてきた。一連の騒動にヒントを得て、アルバイトを飲食店に送り込み、バカ投稿をすることを請け負う「テロバイト派遣業者」が出現しているというものだ。

にわかには信じ難い話だが、今回、週プレはある業者への接触に成功した。

その業者の“表の顔”は探偵会社。だが、もともと“副業”として、ネット上でいたずら電話やスパムメールなどの“復讐代行サービス”を請け負っている。

「テロバイト派遣のヒントを得たのは、8月中旬にピザハットでピザの生地を顔に貼りつけている写真が投稿され、炎上したツイッターを見たときです。競争の激しい飲食業界では、これまでにも『食べログ』でライバル店を貶めてほしいなどという依頼もあったのですが、店側に与えるダメージがもっと大きいバカ投稿をさせたら、需要があるのではと考えました」(都内の探偵会社スタッフ)

具体的にはどんなシステムなのか?

「依頼は一件につき15万円から25万円ほどで請け負っていて、すでに何件かの問い合わせも受けています。また、依頼を待つだけでなく、営業もかけるつもりです。例えば、半径3km以内に居酒屋が20軒もあるような“激戦区”を探すのです。工作員、つまり、バカ投稿をするアルバイトは、出会い系サイトでやらせ書き込みをしている業者や、パチンコ店のサクラ客を抱えている業者に回してもらいます」(探偵会社スタッフ)

飲食業界に詳しい経営コンサルタントの宮川渉氏がため息をつく。

「最近は『アルバイトの管理をどうすべきか』という相談が増えていますね。ピザハットやローソンなどの騒動でもわかるように、大手チェーンの場合は素早く広報担当がホームページに謝罪文を出したりできますし、ほかの店で損失のカバーができます。しかし、個人経営のお店ではそうした対応は難しい。また、アルバイトは雇用を切られて終わりますが、店側は閉店にまで追い込まれるケースもあるからたまったものではない。そもそも店側からすれば、アルバイトが不適切写真を撮るかどうかまで管理しきれるわけがないんです。もし、この手の工作が本当に行なわれるとするならば、もはや店内のあらゆる場所に監視カメラを設置しなければ防ぎようはないでしょう」

とはいえ、一連の騒動では、バカ投稿をしたアルバイトに店側が損害賠償を求めた訴訟を検討しているケースもある。

また、最近は店側がアルバイトを雇う際に「不適切なSNS利用をしない」などの誓約書を書かせたりもしている。いくら報酬が高くても、アルバイトとして店に潜入してバカ投稿をするのはリスクが高すぎる気もするが……。

そのあたりを弁護士の猪野雅彦氏に聞いた。

「仮に裁判に持ち込まれても、業務妨害や損害賠償で数十万円程度の損害賠償になるでしょう。企業側にとっては、割に合わない裁判になってしまいそうです」

今後は“仕組まれたバカ投稿”が続発するのだろうか……。

参照:週プレNEWS

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