2013年10月4日金曜日

<詐欺容疑>弁護士ら逮捕 土地架空取引50億円超に関与か

 国有地の架空取引を持ち掛け、住宅販売会社から約2億円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は3日、弁護士の本田洋司(80)=千葉県市川市▽コンサルタント会社役員、中原利浩(50)=東京都渋谷区=ら6容疑者を詐欺容疑で逮捕した。本田容疑者らが同様の手口で2010年9月~12年10月、数十件計50億円超を詐取したとみて追及する。

 逮捕容疑は11年11月~12年1月、住宅販売会社「セキスイハイム東海」(浜松市)に対し、財務省が所有する静岡県内の土地2カ所について、独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」(RFO)を仲介させることで安く購入できると偽り約2億2000万円をだまし取ったとしている。本田容疑者は「契約が虚偽とは知らなかった」などと供述し、5人も容疑を否認しているという。

 本田容疑者らは、RFOが年金福祉施設などの売却を進めていることを悪用。機構の印鑑を偽造するなどして勝手に名前を使っていた。契約を本田容疑者の弁護士事務所で行うなどして相手を信用させていたという。

 本田容疑者は1972年に弁護士登録し、第二東京弁護士会に所属。日本弁護士連合会(日弁連)常務理事などを務めた。

 ◇日弁連元理事の肩書信じ

 「日弁連の理事までやった先生。本当だと信じた」。2011年春、本田容疑者らに土地取引を持ちかけられた埼玉県内の遊戯施設運営会社の男性役員が毎日新聞の取材に当時の様子を語った。

 問題の土地は、さいたま市役所近くの一等地にあるNTT支店の跡地。不動産業者を名乗る男は「RFOと仮契約を結んだ。御社と売買契約できれば、随意契約で払い下げてもらえる」と話した。

 詳しい話を聞こうと都心の高級ホテルに出向くと本田容疑者と中原容疑者が登場。「本田さんは日弁連元理事で国側の弁護士。中原さんはRFOとのパイプ役」。立会人欄に本田容疑者の名前が書かれた契約書を示し、購入代金4億5000万円のうち、手付金として3000万円を払うよう求めてきた。

 その後、男が別の詐欺事件で逮捕され、取引は流れた。男性は「通常なら買えない土地。転売すれば利益が出ると思った」と振り返った。

参照:毎日新聞

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