2014年5月12日月曜日

ストーカーの被害者「加害者は知人だった」が6割

 ストーカーとは、特定の他者に対して執拗に付き纏う行為を行う人間のことをいう。日本でもストーカー規制法が2000年(平成12年)に制定され、また地方自治体でもストーカー行為を刑事罰に規定した迷惑防止条例が制定される例も出てきたが、未だにストーカーによる被害に苦しむ人々の数は増える一方だ。なかには、元交際相手からストーカー行為の末に殺される残虐な事件に発展してしまうケースもある。警視庁の統計によれば、被害者は20歳代が多く、30歳代、40歳代、50歳代と減少するとしている。

  また、加害者の年齢は、20歳代と30歳代がほぼ同じで、50歳代以上がこれに次いで多いとされている。日本法規情報株式会社は、同社が運営する以下のサイト『法律事務所検索サポート』『弁護士事務所検索サポート』『法律問題・法律手続き・法律相談サポート』『司法書士事務所検索サポート』『行政書士事務所検索サポート』の運用情報やユーザーへのアンケートを元に、ストーカー被害に関する意識調査を行い、「ストーカー被害者に聞いたストーカーの実態」について発表した。

◆「ストーカー加害者は知人だった」が6割

 まず、ストーカー被害に遭ったことがある人に対して、そのストーカーの加害者が元々知り合いであったか尋ねたところ、「知人である」が61%、「知り合いではない」と回答した人が39%という結果となった。ストーカーの加害者は、元々交際していたか、または交際していなくても職場での同僚であった場合や、友人関係にあった場合等、面識のある関係であったケースが多い結果となった。

◆主なストーカー行為は「つきまとい、待ち伏せ、無言電話」が過半数を占める

 次に、ストーカー被害に遭った人々を対象に具体的にどのようなストーカー行為をされたかについてアンケートを行なった結果、「つきまとい、待ち伏せ、押しかける等」と回答した人が38%、「無言電話、連続した電話をかけてきたり、FAXを送りつけたりしてくる」と回答した人が17%、「面会・交際を強制される」が15%、「乱暴な言動」が9%、「監視していると言われる」が8%、「中傷する内容の文章を送る」が6%、「電話や手紙で卑猥な言葉を使う」が5%、「わいせつな写真を送りつけてくる」が2%という結果となった。

◆ストーカーに関する相談は、警察より先に弁護士にするのが効果的な場合も

 ストーカー被害については、警察に相談する人も多いが、警察に相談しても漠然とした相談内容であれば、取り合ってもらえずに終わってしまうことも少なくない。そのような場合は、先に弁護士に介入してもらって相手と交渉を行なうと有効な場合がある。弁護士であれば、代理人としてストーカー行為の加害者に警告の意思を記載した内容証明を送ることができるからだ。この内容証明により、ストーカー行為がストップするケースも多々あり、接近禁止などの仮処分を裁判所に申し立てることも出来る。

 さらに、ストーカー行為が犯罪行為にまで及んでいるときには刑事告訴という手段をとることも可能だ。また、弁護士が介入しこれらの手段をとることによって、以前はアクションを起こしてくれなかった警察も何らかのアクションを起こしてくれる可能性が高くなる。例えば「裁判所からの仮処分命令がある」といえば、相談内容が具体的になり警察としてもアクションを起こしやすくなり、刑事告訴をして、その告訴を受理すれば刑事事件としてストーカー事件を扱うようになるからだ。知人やご家族に相談しても解決しないストーカー行為は、早めに専門家に相談することを検討したほうがよさそうだ。

参照:@DIME

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