法務省は8日、法科大学院修了者以外でも合格すれば司法試験の受験資格を得られる予備試験の合格者を発表した。2回目の今回は合格者が219人(合格率3.0%)で、昨年の116人(同1.8%)から大幅に増えた。
今年の司法試験の合格者発表(9月)では昨年の予備試験合格者の合格率(68.2%)が法科大学院修了者の合格率(24.6%)を大きく上回ったため、予備試験合格者の数を増やすことで予備試験組の司法試験合格率を下げようとしたとみられる。
予備試験は本来、経済的な事情で法科大学院に通えない人や社会人を対象に設けられた「例外ルート」だが、受験資格の制限はない。このため、今回も、修了すれば司法試験を受けられる法科大学院生が合格し、合格者全体の約3割を占めた。
今回は7183人(前年比706人増)が受験。合格者は来年5月の司法試験を受験できる。
大手司法試験予備校「辰已法律研究所」の後藤守男所長は「そもそも全志願者のうち大学生が約22%、法科大学院生が約8%を占めている。また合格率も法科大学院生・約11%▽法科大学院修了生・約5%▽大学生・約4%▽大学卒業生・約2%の順に多い。予備試験の本来の趣旨と異なり、このままでいいのか、議論が必要だ」と指摘している。
参照:毎日新聞
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