2012年11月6日火曜日

訴訟なら完敗!若狭勝弁護士が指摘する真紀子大臣の「不利」

 3大学の設置申請を不認可とした真紀子氏の問題。決定からわずか4日で事実上の撤回に追い込まれた格好だが、却下された札幌保健医療大の広報担当者は「寝耳に水。ただただ驚いている」とあぜんとし、岡崎女子大の新設を予定していた愛知県の大村秀章知事(52)も「文科相の裁量権の逸脱で認めるわけにはいかない。速やかに謝罪し撤回してもらわなくてはいけない」と怒りをあらわにした。

 秋田公立美術大への移行を進めていた秋田公立美術工芸短大の大学設置準備室は、7日午前にも「文科省を訪ねて(2大学と)連携して撤回を求める要望書を出す」とし、「大臣の判断が行政不服審査の対象になるのではないか、ということで弁護士に相談している。早期の問題解決につながるのであれば行政訴訟に踏み切る可能性もある」と憤る。

 万一、法廷バトルに発展した場合はどうなるのか。元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士はこう解説する。

 「(大学側の)選択肢は2つ。真紀子氏が文科相として下した『行政処分』の取り消しを求める行政訴訟を起こす。さらに大学設立のための設備投資について国家賠償を求める民事訴訟を提訴する手がある。学生の募集にかかった経費や大学設立によって将来得られたであろう利益も請求できるはずで、トータルの賠償額は億単位になる」

 気になる軍配は学校側にあがりそうで、「行政が下す判断は、適正な手続きが踏まれていないとダメ。真紀子氏は事前に方針を周知徹底せず、事前通告もなしでルールを変えた。野球でいえば、いきなり1ストライクでアウトにするようなもの。裁判所は、文科相としての裁量権を逸脱したと判断する可能性が極めて高い」(若狭氏)。

 ブレーキの壊れた機関車のように暴走する真紀子氏。終着駅は…。

参照:ZAKZAK

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