2013年1月15日火曜日

サクラサイト商法:被害相次ぐ 「2000万円当選」「芸能人と会える」…有料メールに誘導、別の名目で高額詐取も/山形

 インターネット上で芸能人や社長、弁護士、異性などになりすました「サクラ」が、有料のメール交換サイトを通じて利用料金を請求する「サクラサイト商法」の被害が県内で相次いでいる。振り込め詐欺と同様、利用者の善意や好奇心につけ込む手法で、被害が深刻なケースも目立つ。県警は「簡単にお金を稼げたり、有名人に会ったりできるといった甘い話を安易に信用しないでほしい」と警戒を呼びかけている。

 「サクラサイト商法」による被害は昨年1~11月に計66件あった。会員制交流サイト(SNS)や懸賞サイトなどの中で、サクラが利用者に「あなたが懸賞に当たりました」「悩みを聞いてほしい」などと持ちかけ、有料メール交換サイトに誘導。利用者がメールを利用すると、サイト運営業者に利益が入る仕組みが典型的だ。

 利用料名目だけでなく、別の名目でより高額な現金をだまし取る手法もある。県内の30代の女性は120万円をだまし取られる被害に遭った。懸賞サイトで「2000万円が当たった。手続きが必要」と呼びかけられ、運営会社から指定されたサイトに登録。同社とのメールのやりとりの中で、「個人情報ロック解除」という名目で現金を要求され、数回にわたって振り込んだという。結局、懸賞金が女性に支払われることはなかった。

 また、「芸能人が好き」というファン心理につけ込むケースもある。「芸能人と会える」とうたうサイトに登録させ、利用者に芸能人やそのマネジャーを名乗る人物とメールを交換させた後で、利用者に高額な利用料を請求するパターンだ。

 県警によると、被害者がサイト運営業者に「サクラを使ってメールを続けさせた」と返金を求めても、業者は「メール交換サービスを提供しただけ」と言い逃れてしまうという。県内では、まだ検挙した事例はない。

 県警は「被害を未然に防ぐことが何よりも大切。不審に思ったら警察相談専用電話(#9110)に相談してほしい」としている。

参照:毎日新聞

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